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これの繰り返しが、盆栽を作る過程においてよくあることだ。 これはプロ・アマ間わない。 生命あるモノと相対する時、どんな生命であっても、それなりの熱意をもって、むかえてやる必要がある。 そんな思いの蓄積が大切ではないだろうか。 この寒椿を整姿する以前に、何かこの樹にあった言葉を探して、本をめくっていると、山畑禄郎氏のこんな句が目にとまった。 .寒椿目覚めて含も鰹蠢響と」(朝日新聞社・季寄せより抜騨冒 冬の朝、椿の花を見て、生きる勇気がわいてきた……単純に直訳すると、そんな意味になるだろうか。 何か人に勇気をあたえてくれる、ダイナミックな力強さが、この寒椿にはあるような気がする。 朝起きて、盆栽の前にたった時、今日1日の励みになる……そんな将来像に思いをはせていた。 確かに、寒椿は勇気をあたえてくれた。 この樹を整姿した作家に、ちがった自分の側面を教えてくれた。 それは、勇気をあたえてくれたに等しい。 新しい朝がきたのだ。 |