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ローマ人はニワトリの地位を引き上げて、予言をする動物の仲間に入れた。 かれらは聖なるめんどり(プリ)を非常に愛して、デルポイ[古代ギリシア中部地方の都市]における聖なるカラスと同じ運命にはさせなかった。 このカラスは殺されて、司祭が、そのはらわたから予言をひき出したのである。 ローマのめんどりは、神託をするとき、たいそう生き生きとしていた。 吉兆をうらなうときがおとずれると、司祭は地面に円を描き、その周囲にアルファベット文字を書いて、その各文字の上に小麦を一粒ずつ置いたといわれる。 聖なるめんどりは、そこで鳥かごから放たれた。 そして、めんどりが小麦をついばむたびに、その文字は注意深く記録されて、最後に答がみちびき出された。 聖なるめんどりは、これからおこる戦闘の勝敗についての予言を常に求められたのである。 |