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いけにえにするため、神殿の中庭で鳩を売る習慣はキリストの時代にもあった。 キリスト教は、のちにユダヤ教から鳩の象徴を受けついで、この鳥は聖霊のしるしとなった。 ほとんどの国や、あらゆる宗教上の信条は鳩の象徴を使っている。 これは、文明の初期の時代にさかのぼって、人間とこの鳥が密接な関係にあったことを示す一つの現れである。 古代における鳩の飼育は、エジプト入、カルタゴ入、ギリシァ人やローマ人のあいだで同じように広まっていった。 鳩舎は一般に高く、捕食者がのぼれないように、ふつうはすぺすべした壁をもつ丸い塔の形をしており、巣づくりのために内側の壁にそってくぼみがあった。 古代ローマの鳩舎は五〇〇〇羽ほども収容できた。 |