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幸いこの樹は、所蔵者の属する会の招きで現地指導に赴いた際にアドバイスが与えられ、それのみか氏が預って「4年後の大観展に飾れるようにする」との約束まで交されたのです。 この樹は、さほどの太味も古さもなく、ただ人為ではない山味を特徴として持つ素材です。 枝数も少ないだけに、つくるとすれば文人木以外は考えられません。 それまでの形にとらわれることなく、横に寝ていた幹を縦に起こして斜幹状とし、それに合わせて枝を操作するというアドバイスを行なっており、それに基づき以後浜松での管理と改作は担当しました。 そして約束の4年後より1年早い3年後の大観展に飾られ.るという結果を見たのです。 改作上のポイントは以下のとおリ。 改作構想に従って枝を伸ばす。 適期(冬〜春)を選んでの整枝・植え替え。 芽切りによって小枝を整える。 |