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女松と呼ばれ、また盆栽入が赤松に対して抱く文人木のイメージとは全く違う。 事実、木材としての赤松は強健で弾力性があり、樹脂に富むため耐久力にもすぐれている。 古来、建物、船、橋などに多く使われてきた。 奈良時代の木工品などを見ても、白檀、紫檀は別格としても梨、柿、栗、桧、楓などと並んで赤松材が使われてきた。 建材としては柾目の通る杉、桧には一歩ゆずるとしても、実用性という点では極めて高く、農耕具や枕木などでは欠かせぬ木材である。 やせ地にも生え強健で、高30m〜40mにも達する樹種なため、量的にも豊富で、近来はパルプ材としての利用も多い。 国内の赤松材主材というものが利用されている。 ヨーロッパの古いシンフォニーホールには赤松材(西欧赤松)が多用され、最上質の音.響を獲得しているとも聞く。 楽器とも無縁ではなく、ヴァイオリンやピアノの古いものには赤松と他の樹種(楓や杉など)を組み合わせて作ったものがある。 |